外張り断熱(外断熱)と充填断熱(内断熱)の違いは?
≪外張り断熱(外断熱)と充填断熱(内断熱)の違い≫
断熱材は、快適な暮らしのために、夏には外の暑さを入れず中の冷房を外に出さないようにし、
冬には外の冷気を入れず中の温かさを外に出さないようにする建材です。
よく外断熱、内断熱とか、外張り断熱、充填断熱という言葉を耳にしますが、
これは使用される対象と、工法の違いです。
正確にいうと、木造住宅の場合に外張り断熱、充填断熱と言い、
コンクリートの場合に外断熱、内断熱といいます。
それぞれの違いは断熱材を取り付ける場所(位置)の違いで、それぞれにメリットとデメリットがあります。
≪外張り断熱・外断熱のメリットとデメリット≫
外張り断熱や外断熱はその名の通り、断熱材を柱の外側に貼って全体を包み込むような工法のため、
断熱効果が非常に高く、外の温度の影響が少ないため、冷暖房も最小限で済み省エネにもつながり、
常に快適な室温を保つことができるのも特徴です。
外張りのため、室内側の空間が広くとれると同時に、配管や電気配線などの融通性が高くなります。
また、断熱材が取り付け易いので施工時のミスが少ないのもメリットと言えるでしょう。
デメリットとしては、内断熱の工法と比べると、施工工程が増えるため、
建築費用が高くなってしまいます。
外張り断熱は、断熱材の上から外壁を設置する方法のため、
断熱材と外壁の固定がしっかりと行なわれていないと、地震や劣化の際に外壁がずれる恐れがあります。
≪充填断熱・内断熱のメリットとデメリット≫
充填断熱・内断熱とは、いままでの一般的な断熱工法で、柱と柱の間に断熱材を敷詰める断熱工法です。
柱で断熱材が途切れてしまうので、外張り断熱と比較すると、外からの熱が伝わりやすく、
中の冷暖房も逃しやすくなってしまいます。
ただ外張り断熱・外断熱と比較するとローコストででき、10~20%のコストダウンが期待できます。
また、ほとんどの断熱材が使用できる、施工できる工務店が多い、
施工日程が外張り断熱と比較して少ない、といったメリットもあります。